大阪弁、どういう印象を持っているでしょうか。
私は東京の地下鉄で、会社の先輩二人と吊り革に掴まりながら話をしていると、前の座席に座る初老のおじさんがニコニコしながら、私達の顔を見比べている姿を思い出します。
おそらくそのおじさんは、目の前で漫才している、と思ったことでしょう。
私達は普通に仕事の話をしていただけなんですが、よくよく思い返してみると、仕事の話をしながらも、ボケたりツッコんだりして、テンポよく喋っていました。
大阪弁のイメージって
・早口
・喧嘩してるみたい
・うるさい
・怖い
などでしょうか。
あまりいいイメージではない感じを受けています。
しかし京都弁はなぜだか『憧れ』など、上品とかはんなりしてるとか、いいイメージの言葉を耳にします。
では、大阪弁には良いところがないか、というとそうではありません。(と私は思っています)
私が思う大阪弁の良いところの一つに、語尾をのばす、というのがあります。
どういうことかと言いますと、
『手』を大阪弁で言うと『手ぇ』となります。ひらがなで表すと『てぇ』ですね。
『目』は『目ぇ』、『歯』は『歯ぁ』、『毛』は『毛ぇ』となります。
歯が痛い時は『歯ぁ痛い』となりますし、毛が伸びた場合は『毛ぇ伸びた』となります。
胃が痛い時なんかは『胃ぃ痛い』と言い、その言葉を発するシチュエーションだとハッキリ聞き取ることが出来ないこともあり、『言いたい』と聞き間違えたこともあります。
一文字だけの言葉だけではありません。
『芸』や『例』などもそうです。
『芸』は『げぇ』、『げぇたっしゃ(芸達者)』と言いますし、『例』は『れぇ』、『れぇぶん(例文)』などなど。
こういう間延びした言葉を聞くにつけ、大阪弁っていいなぁ、と独り言ちます。
まぁ、大阪弁だけが好きなわけではないんです。
その土地々々の方言は大好きなので、方言ほど美しい文化はないとさえ思っています。
その中で、この『語尾を伸ばした言葉』は楽しいなぁ、と感じるんです。
これからも全国各地で『大阪弁』がご迷惑をおかけすると思いますが、皆さん大きな目で見てやってください。