昨日、朝の通勤電車に乗っていたときの事です。
京阪電車の宇治線から京阪電車本線の中書島駅に向かって乗っていました。
宇治線では進行方向に向かって左側の扉が開閉する事が多く、中書島駅に近づくにつれ、右側の扉前から乗客が並んでいます。
ですので、中書島駅の1つ手前の駅では、扉付近はちょっとした混雑になることがあります。
私は始発駅の宇治駅からゆったりと座って乗れますので、宇治線ではスマホゲームをしています。
昨日も中書島駅までスマホゲームをして、駅に着くと降車客がある程度降りるまで、しばらく座席に座って待っていました。
少しして人が空いてきたので、降りようと立ち上がると、何やら女の子2人が左の扉前で困っている様子。
よく見てみると、布製のカバンがドアに挟まっていて、取れない状況です。
その女の子2人は、顔見知りではないようで、カバンの持ち主の女の子が
「すいません。ありがとうございます。時間大丈夫ですか?」
と、恐縮しています。
言われた女の子は
「大丈夫です。どうしましょう。駅員さんが近くにいれば・・・・」
と、応じています。
私もすぐさまカバンを外そうと加勢しますが、ガッツリと挟まっていて、無理やり引っ張ると破れてしまいそう。
私は
「ちょっと待っとき!駅員さんを探して連れてくるから」
と、その場を離れ駅員さんを探します。
しかし、今の電鉄会社って駅員さんの数が少ないですね。
なかなか見つかりません。
その間も『挟まったカバン』が気になり、チラッとみると2名の乗車客が加わり、一生懸命外そうとしています。
駅のホームの、電車の車両で2車両分先に駅員さんの姿を見つけ、事情を説明して対応してもらおうとしていたところ、カバンが挟まった女の子と、最初に手助けに入っていた女の子が来て
「取れました!!ありがとうございます」
と、元気な声でお礼を言いに来てくれて、すぐにみんな走るようにして電車に乗りました。
で、何が『世の中捨てたもんじゃない』と感じたかというと、
カバンが挟まって取れない状況下で、かなり焦る場面であるにも関わらず、手助けに来てくれた人にお礼を言いながら、時間を気にしている事。
そして、困っている人を見てすぐに手伝っていた女の子。なかなか通勤(もしかしたら通学だったかも)時間が気になって、助けたいけど助けない、という人が多いのに、手伝っていたこと。
また、加勢に入っていたおじさん2人も、見ていてなんだか嬉しい気分になりました。
最後に、女の子2人が私のもとまで来て、はっきりとした声でお礼を言ってくれたことに、ほのぼのとした気分になりました。時間にして数分の事だったんでしょうけど、濃密な数分でした。
このところ、嫌な事を目にする機会が多かっただけに、朝から気分良く通勤することができました。
ただ、私が力いっぱい引っ張っても取れなかったカバンを、どうやって取ったのかが気になります。が、もうその方法を聞くこともできないのが残念です。