私は、これまで53年間の人生を送ってきました。
物心ついたときから、『あだ名』というものがついて回ってました。
小学校に上がるまでは、名前をもじった物で呼ばれ、小学校に入るとまた違うあだ名で呼ばれました。そのあだ名は『たこちゅう』。なぜ『たこちゅう』なのかというと、ロッテのチョコレート菓子のおまけに『たこちゅう』というおまけが付いていて、その『たこちゅう』が異常に気に入っていたのを友人が見ていて、『たこちゅう』になりました。
社会人1年目の職場では、配属当初こそ名前で呼ばれていましたが、ある事がキッカケであだ名がつきました。
そのキッカケとは、入社20年のベテランの先輩が、お客さんと電話をしていて、そこそこ揉めていた時のこと。
私はその先輩の目の前で、書類整理をしていました。
しばらくすると、その先輩の電話が終わり、受話器を置くと共に
「このタコっ!!」と言ったんです。
その瞬間、その「このタコっ」に反応して、
「はい?」
と返事をしたのがキッカケで、その瞬間に私のあだ名は『たこ』になりました。
まぁまぁひどいあだ名ですが、そこは大阪。そういう”人いじり”が好きな人達の集まりですから、すぐに『たこ』は広まり、事務員さんからマネージャー、営業所長までがその日のうちに『たこ』と呼ぶようになりました。
それから3回ほど転職し、現在の会社に入社した頃には、あだ名は使われなくなり、”君付け”で呼ばれることが多くなりました。今では”さん付け”で呼ばれるくらいの年齢になり、少し面白みがないなぁ、と思ったりもしています。
ただ、現在の会社に入社して3年ほど経った頃、会社近くの食堂に足繁く通っていた頃には、そこの若女将さんからは『マイケル』と呼ばれていました。
私が食堂に入ると、
「マイケル、今日は(メニュー)?今日は(何にする)?」
と言われるようになったのです。
そう呼ばれるようになって、当初は『なんでマイケル?』と思っていました。
そして疑問を解消すべく数カ月後に、店内にお客さんの姿がまばらになった頃を見計らって聞いてみました。なぜマイケルなのか?を。
若女将曰く
「だって『What's michael』に似てるもん」
という事でした。
『What's michael』とは漫画で、作者は小林まことさん。
その登場人物に似ている、ということだったらしい。
あだ名で呼ばれると相手と親近感が湧きますし、嬉しいもんですよね。
あまり喜ばしいあだ名もありますが、今となっては楽しい思い出です。