私は35年の社会人生活の中で、2年ほど『スーツを着る』仕事に就いたことがあります。
職種は『プログラマー』。その前職が『整備士』だったので、仕事内容がガラリと変わり、かなり戸惑った記憶があります。
健康が気になる方、少しカロリーが気になる方や、体型が気になる方からのご利用が多いです。
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その会社は小さな会社でしたが、所在地が『谷町4丁目』にあり、オフィス街にありました。地下鉄の駅からすぐの所にあり、非常に快適な通勤だったように記憶しています。
また、社員は8名でしたが、その中で男性は私1人と、最初の頃は居心地が悪い思いをしていました。
しかし、その会社の社長と部長はかなりフレンドリーで、コミュニケーションを大事にする方でした。
その一環なのか、昼ごはんはなるべく社員全員で食べる、ということを心がけていらっしゃいました。
その昼ごはん、食べに出たり弁当を注文したりするのですが、その中で行きつけの『お好み焼き屋さん』の事を少し話したいと思います。
その『お好み焼き屋さん』は、オフィス街の中とは思えない『下町』の佇まい。
細い道にある小さなお店です。
店は、接客担当のご主人と、調理担当の奥様が切り回しており、アットホームな雰囲気なんです。力関係は奥様>ご主人な感じ。
ご主人が注文を取ってきて、厨房の奥様に通すと、材料が少なかった場合などは
「だから〇〇が少ないから他の物に変えてもらって、って最初に言ったやろ」
と奥様がお怒りになり、ご主人は
「モゴモゴ(そんなん今言わんでも・・・・)」
って感じで、そういう関係を見るのも楽しみの一つでした。
ちなみに2年間通い詰めましたが、奥様の顔は一度も見ることがありませんでした。
そのお店の『キムチ焼き(キムチ入りお好み焼き)』が好評で、私達が行っても8割方『キムチ焼き定食(キムチ入りお好み焼き+ご飯+味噌汁+漬物)』を注文するほど、美味しかった。
8名中、いつも一緒に食べに行くのは6名。
その6名がほぼ『キムチ焼き定食』を食べます。
そんなある日、いつものメンバーで全員が『キムチ焼き定食』を注文しました。
その当時『キムチ焼き定食』の価格は600円くらいだったと思います。
いつものメンバー、いつもの店で食事をしているのに、よくもまぁ話題があるなと思うほど、私以外のメンバーは喋り、笑い、食べていました。
昼休みが終わる時間、さぁ会計をしようと立ち上がると、すかさずご主人はレジ前に移動します。(この動作はいつものルーティーン)
6名全員が『キムチ焼き定食』を注文したので、全員が600円と分かっていての会計です。
会計は一人ずつの会計。
最初の一人が会計をします。
ご主人「キムチ焼き定食600円です」
同僚「はい、じゃぁ1000円でお願いします」
ご主人「千円お預かりします。400円のお返しです。ありがとうございました」
が一連の接客対応なんです。ご主人の。
これをきっちり6人分、判で押したように同じセリフで同じ動作で繰り返してくれます。
3人目くらいになると、ご主人のセリフより会計の流れ4人目5人目のお金が出てくるタイミングの方が早くなり、ご主人の4回目のセリフが終わる頃には6人目の会計が済んでいる状態。
普通ならそこでセリフは終えるところでしょうけど、そのご主人は6人分最後まできっちり『セリフ』を言っているんです。
律儀なのか融通がきかないのかは分かりませんが、そんなご主人のことが皆んな大好きだったんです。
特にご主人のことを思い出すキッカケがあった訳ではないんですが、ふと懐かしく思い出したので記事にしてみました。
あれから30年ちかく経ち、もうその店もなくなっていると思います。
またあの『キムチ焼き定食』が食べたくなりました。